誰しも悩みや不安は尽きない。寝る前にイヤなことを思い出して、眠れなくなるなんてことも……。そんなときの助けになるのが、『精神科医Tomyが教える 30代を悩まず生きる言葉』(ダイヤモンド社)だ。ゲイのカミングアウト、パートナーとの死別、うつ病の発症……苦しんだ末にたどり着いた、自分らしさに裏づけられた説得力ある言葉。心が落ち込んだとき、そっと優しい言葉を授けてくれる“言葉の精神安定剤”で、気分はスッキリ、今日がラクになる!
※本稿は『精神科医Tomyが教える 30代を悩まず生きる言葉』(ダイヤモンド社)より一部を抜粋・編集したものです。

【精神科医が教える】いつもニコニコしている人が意識しているたった1つの切ない事実Photo: Adobe Stock

いずれ、すべては失われる

今日は、少し暗いテーマになりますが、物事は永遠に続くことはなく、いずれ今あるすべては失われていくものだというお話です。

これは考えてみれば当たり前のことであり、誰もが避けられない宿命といえるでしょう。

しかし、この当たり前のことを頭で理解しているだけではなく、心の奥底で感じ、受け入れているかというと、意外にそうでもないことに気づかされます。

ちょっとした幸せを
見逃している不幸

なんとなく今あるものが、いつまでも続くものだと錯覚してしまいがちで、それによって目の前にあるちょっとした幸せを見逃してしまうこともあります。

常日頃の生活は、家族や知人の笑顔や心地よい天気、人とのふれあいなど、当たり前かのような幸せな瞬間に満ちています。

しかし、これらが日常的に繰り返されることで、そのありがたみや感謝の気持ちが薄れていくのです。

一瞬の幸せを慈しむ

実際、同じようなことが繰り返されると、感じる喜びや幸福感は減少してしまいます。

こうした日常のありがたみを見逃すことなく、一瞬一瞬をいとおしむ意識が大切なのです。

物事は永遠に続かないという事実を認識しつつ、目の前の一瞬一瞬に焦点を当てることで、人生の輝きを磨くことができます。

人は誰もが
死に向かっている

今そこにある小さな幸せの瞬間に感謝し、その大切さを再認識することで、日常がより豊かで充実したものになります。

失われるものに気づくことは、切なさも含まれますが、同時にその切なさのなかに、大切なものを慈しむ気持ちが芽生えます。

人は誰もが「死」という同じ運命に向かっており、その運命を共有することで、共感と理解が深まります。

一瞬を大切にして
幸せを感じる日々

不確かな未来に向かって、一瞬一瞬を大切にして、失われるものに気づくことで、日常がより鮮やかに輝くでしょう。

今そこにある大切な瞬間を逃さないための大切な考え方です。

みなさんも、一瞬一瞬を大切にして、幸せを感じる日々を過ごしていただければと思います。

※本稿は『精神科医Tomyが教える 30代を悩まず生きる言葉』(ダイヤモンド社)より一部を抜粋・編集したものです。