事の発端はキリンだった。在中国の米国大使館は先週、世界一背の高い動物の写真を中国のソーシャルメディアに投稿した。野生動物の保護を訴えるためだ。しかしその投稿はすぐに、多くの中国人投資家の不満のはけ口となった。ソーシャルメディアでの発言が普段は厳しい監視下に置かれている中国の個人投資家の気持ちを、ここからうかがい知ることができる。中国の多くの個人投資家は、低迷が続く国内の株式市場から、より安全な資産に投資先を移したり、外国株に投資する割合を増やしたりしている。「株式市場のパフォーマンスは経済状況を反映する」。中国の短文投稿サイト「微博(ウェイボー)」の位置情報で発信元が湖南省とされる人物はこうコメントした。とりわけ米大使館に言及し、「あなたの国の経済は安定しており、回復していると思う」と述べた。