いまの会社にとどまる理由も見直す必要がある。自分に問いかけてみる。自分にやりたいことがまだ見つからないなら、与えられた仕事でまず一流を目指すか決めればいい。

 それが嫌なら、どの仕事で一流を目指すか、早く選択しなくてはいけない。決断は早ければ早いほど一流になれる可能性が高まるのだから。会社に不満があるなら、自分を変える前に「選択すること」「決断すること」が重要ではないだろうか。自分を変えるのはそれからでも遅くない。

会社員が副業をすべき理由は
小遣い稼ぎだけではない

 最近まわりで、「給料以外の稼ぎ」を得ている人が増えてきているように感じる。人材紹介業であるパーソルキャリア社の調べによれば、最近では若手社員の7人に1人程度が副業をしているという。だが、個人的な感覚として、正直もっと多くの人が副業をしていてもおかしくないと思う。

 それにしても、副業とはいったい何をやっているのだろうか。実際は、ほんとうに単純だ。最近よく聞くのは次のようなものである。

A:YouTubeでゲーム実況をやって稼いでいます。
B:ブログを書いて、アフィリエイトで稼いでいます。
C:自分でつくった小物をネットショップに出品して稼いでいます。
D:自分の部屋を貸し出すwebサービスをつくっています。
E:クラウドソーシングでちょっとした開発やデザインの仕事を受けています。
F:小説を書いて、電子書籍を出版しています。
G:写真を撮って、それをサイトで売っています。

 仕事を辞めても生活していけるほどに稼いでいる人はまれだ。それでも副業の稼ぎの平均は月4.1万円と、そんなにバカにならない額だ。年間に通算すれば50万円ほどになるのだから。

 しかし、副業をしたほうがいい理由は、お金ではない。もっと重要な理由は、「稼ぐ練習」ができることにある。「稼ぐ練習」とは、すなわち、自分で商品をつくり、販売を行ない、代金を回収して再投資をする、そのサイクルの体験だ。

 会社員は、会社内では分業で仕事を行なっているため、どうしても稼ぐ力が弱い。だが、変化が早い現在の世の中で、1つの会社のなかだけで、求められたことをやり続けることしか知らないのは、どう考えてもリスクが高い。