今年のパリ五輪は過去の大会より厳粛で地味なイベントになると約束されていた。だが世界最大の高級ブランドグループ「モエ・ヘネシー・ルイ・ヴィトン(LVMH)」は五輪を究極のホームゲームのように扱い、大会を席巻するためにあらゆる手段を講じている。LVMH傘下の高級宝飾ブランドの一つ「ショーメ」は、五輪とパラリンピックの金・銀・銅メダルをデザインしている。傘下ファッションブランドの一つであるベルルッティは、セーヌ川での豪華な開会式でフランス選手団が着用するユニホームを制作している。VIPスイートにはモエのシャンパンとヘネシーのコニャックが用意される。サッカーのワールドカップや米プロバスケットボールのNBA決勝のトロフィーなどを運ぶためにすでに使用されているルイ・ヴィトンの革製品は、パリ五輪でも見逃すことはできないだろう。