バイデン米政権はサウジアラビアとイスラエルの関係について、歴史的な国交正常化を仲介することはまだ可能だと考えているが、ガザでの戦争が続き米大統領選も本格化する中、合意を取りまとめる機会は閉ざされつつある。サウジアラビアは停戦が実現しない限り、交渉の進展に同意しない意向。だが戦闘停止に向けた話し合いは停滞していると米国やサウジアラビアの政府当局者らは述べている。中東地域を今週訪れているアントニー・ブリンケン米国務長官は、ガザでの戦争を終わらせてイランを孤立させる他、中東地域を安定化させる一環として、サウジとイスラエル政府の当局者らとの協議で国交正常化を呼びかけた。だがサウジ政府当局者らによれば、ムハンマド・ビンサルマン皇太子は国交正常化が進展するには、可能な限り早く停戦に合意する必要があるとブリンケン氏に伝えた。