「同調圧力に負けない子」の親が絶対言わない“日本人が大好きな禁句”とは?写真はイメージです Photo:PIXTA

「同調圧力に負けない子には、共通点がある」。そう語るのは、日米で学習塾を経営し25年間で延べ5000名以上のバイリンガルを育成しているTLC for Kids代表の船津徹氏。「こんなにも具体的で内容が詰まっているものは初めて!」「目からウロコ」と子育て世代に話題の新刊『「強み」を生み出す育て方』の中から、25年間の塾経営でたどり着いた【「ブレない子」に育てる方法】をお届けする。

「人に迷惑をかけないで!」→NG!

 私は、日本、アメリカ、中国で塾を経営し、25年超にわたり世界中の子育てを見てきましたが、日本の若者の自己肯定感が低い原因は、個性を抑えて周りに合わせる「人に迷惑をかけない子育て」にあるように思えてなりません。

 ベネッセコーポレーションが日本、韓国、中国、台湾の母親に行った「子どもに期待する将来像」という調査で「人に迷惑をかけない人になってもらいたい」と答えた割合は、日本71%、韓国24.7%、中国4.9%、台湾25%でした。日本の数値は71%でダントツです。

「人に迷惑をかけてはいけない!」と言われ続けて育った子どもは、「迷惑をかけないように我慢しよう」と、自分の行動を抑え込み、周囲に合わせることを優先するようになります。

 もちろんデパートで走り回ったり、レストランで騒いだり、周りに迷惑をかける行動は抑えなければなりません。しかし、多くの場合、デパートやレストランに行きたいのは子どもではなくて「親」なのではないでしょうか? 

 自分で選んだわけではない場所に連れていかれ、「迷惑をかけるな!」と言われても、子どもからすれば納得できないものです。

 多くの子どもにとって、走り回ったり、大きな声を出して遊びたいというのは自然な欲求です。この自然なやる気を伸ばすには、デパートではなくて公園へ(頻繁に)連れていってあげればいいのです。

 それでも、親の都合で子どもと外出しなければならない場合は、出かける前に、どこに行き、そこにはどんなルールがあるのかをきちんと伝えてあげてください。

「今日はおじいちゃんのお見舞いに病院へ行くよ。病院は具合の悪い人がいるから騒いではいけないルールだよ」と伝えれば、子どもは約束を守ろうと努力してくれます。頭ごなしに「迷惑をかけてはいけない!」と子どもの行動を抑えつけるのではなく、TPO(時と場所と場合)に合わせて行動できるように、導いてあげましょう。

 社会の同調圧力に負けない子どもに育てるためには、家庭でやる気を大きく育てる工夫をすることが大切です。 

「同調圧力に負けない子」の親が絶対言わない“日本人が大好きな禁句”とは?ピッタリの習い事は子どもの強みを育てる最高のチャンス!『「強み」を生み出す育て方』(船津徹/ダイヤモンド社)より
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子育て成功のカギは「強み育て」にある

「同調圧力に負けない子」の親が絶対言わない“日本人が大好きな禁句”とは?「強み」を生み出す育て方』 (船津徹・ダイヤモンド社)定価:1980円(税込)

 子どもが社会の変化に翻弄されずに、自分らしく幸せに生きていくには、失敗や挫折に負けない「たくましさ」を確立しなければなりません。一生ものの武器になるたくましさですが、どのように育てれば良いのでしょうか?

 たくましさが育つ要因は、家柄、血筋、遺伝ではありません。もちろん親の学歴や職業も無関係です。「子どもの潜在的な強みを引き出すこと」でたくましさは育つと断言できます。

 つまり、子育てで最優先すべきは「強み育て」なのです。強みは、音楽でもスポーツでも勉強でも、なんでもいいのですが、習い事は強みを育てる最高のチャンスになります!だから習い事選びは「子育て成功」に直結するのです。

 そこで「わが子にピッタリの習い事を詳しく知りたい!」という方のために、著書『「強み」を生み出す育て方』ではオリジナル診断を掲載しています。気質×才能の25タイプ別診断で「わが子にピッタリの習い事」がカンタンにわかります!