欧州諸国が軍事費を拡大している。近隣国で戦争が激化している上に、「第2次トランプ政権」が成立すれば、米国が北大西洋条約機構(NATO)から離脱しかねないことが背景にある。兵器メーカーは24時間体制で稼働し、需要を満たすために新たな工場も建設されている。しかし、欧州が米国の軍事支援への依存を減らし、ロシアの侵略に立ち向かおうとするのであれば、これから長い道のりを歩み、厳しい選択を下していく必要がある。ドナルド・トランプ前米大統領は共和党の大統領候補指名をまだ獲得していないが、すでに国際的な安全保障同盟を巡る米国内の議論を一変させている。そうした変化は、欧州のNATO加盟国を非難するトランプ氏の選挙演説、ウクライナやイスラエルへの軍事支援を阻止する下院共和党、さらに共和党員の政治家の間で増え続ける批判的な発言に表れている。
欧州は軍事費を拡大、でもまだ不十分
トランプ氏に非難された欧州のNATO加盟国は、支出の効率化と軍需産業の再建が課題
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