さらに、初期の新型コロナウイルスに近い擬似ウイルスと、南アフリカで2021年11月に最初に報告されたオミクロン変異株(B.1.1.529)に対する中和抗体価を調べたところ、3回目接種直前では擬似ウイルスに対する中和抗体価について対側群と同側群の間に有意差は認められなかった。

 しかし3回目接種後では、対側群での擬似ウイルスに対する中和抗体価は同側群の約2倍、また、B.1.1.529に対する中和抗体価は約3.5〜4倍、有意に高かった(いずれもP<0.001)。

接種する腕がどちらかよりも
間隔を長くする方が有効?

 Curlin氏は、「この結果についてはさらに詳しく調査する必要があるため、現時点で、2回目は初回と反対側の腕に接種するべきだと推奨するつもりはない」と述べつつも、「全ての条件が同じであれば、反対側の腕に接種することを検討すべきだ」と話している。

 一方、トロント大学(カナダ)免疫学分野のJennifer Gommerman氏はNew York Times紙に対し、「カナダでの新型コロナワクチン接種で行われたように、接種間隔を3カ月から4カ月に延長する方が、接種する腕の切り替えを行うよりも大きなベネフィットをもたらす可能性がある」と語る。

 同氏はさらに、「免疫不全患者にとっては、免疫力を高める助けになることなら何であれ試してみて損はない」ため、こうした接種方法の効果を研究する価値はあるとの見方を示している。(HealthDay News 2024年2月6日)

https://www.healthday.com/health-news/infectious-disease/vaccines-may-work-better-if-arms-are-alternated-for-each-shot

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