通信 大激変Photo by Reiji Murai, JIJI

楽天モバイルの通信ネットワークで異変が起きている。ショッピングセンターの電波改善のため、本来は災害時に使われる移動基地局車が出動する異例の事態が発生しているのだ。他方、ダイヤモンド編集部が入手した内部資料では、2026年2月に携帯電話単体で1000万回線を突破したことが判明した。急成長の裏で何が起こっているのか。長期連載『通信 大激変』の本稿では、楽天モバイルで表面化した「通信品質悪化」の実態に迫る。(ダイヤモンド編集部 村井令二)

イオンモールの通信悪化で
災害用の緊急車両が出動の全顛末

 2026年4月、千葉県習志野市。京成電鉄・京成松戸線の新津田沼駅の南側に直結する大型商業施設「イオンモール津田沼サウス」の駐車場の一角に「Rakuten Mobile」のロゴをまとった小型トラックが停車していた。

 車両には通信機材が積み込まれ、数メートルの高さに伸びたポールの先には、携帯電話の電波を発信するアンテナが据え付けられている。災害時の通信復旧や音楽フェスなど大規模イベントで臨時の通信を確保するために配備される「移動基地局車」だ。

イオンモール津田沼サウスの駐車場スペースに現れた楽天モバイルの移動基地局車イオンモール津田沼サウスの駐車場スペースに現れた楽天モバイルの移動基地局車 Photo by R.M.

 だが、この日は、周辺で災害は発生しておらず、大規模イベントも開催されていなかった。通常とは違う用途で、緊急用の設備が投入されていたのはなぜなのか。

 ダイヤモンド編集部の取材に応じた楽天モバイルの内部関係者は「イオンからの電波改善要請があり派遣した。イオンモールの来店客から『つながりにくい』との苦情が店舗に集中していたためだ」と明かす。

 一体、楽天モバイル内部で何が起こっているのか。次ページで、ショッピングセンターに災害用の緊急車両が出動することになった全顛末と、それを引き起こした根本原因に迫り、楽天モバイルの「通信品質悪化」の実態を明らかにする。