【日本大学第二高校】華麗なる卒業生人脈!オードリーの若林正恭と春日俊彰、女優の松坂慶子、博物学者の荒俣宏…お笑いコンビ・オードリーの若林正恭(左)と春日俊彰 Photo:Sports Nippon/gettyimages

博物学者の荒俣宏や
作家のねじめ正一がOB

 日本大学第二高校は東京西郊の杉並区の閑静な住宅街の中にある、男女共学の私立中高6年制一貫教育校だ。日本大学系列の高校と6年制中等教育学校は、合わせて全国に26校あるが、その中で2番目に古く、進学校として定評がある。

 荒俣宏という博覧強記の博物学者がいる。博物学以外にも、神秘学者、SF小説家、翻訳家、書籍・珍品収集家、妖怪評論家……などさまざまな肩書を持つ。

 多くの著作があるが、伝奇小説の『帝都物語』シリーズがベストセラーになった。また、『世界大博物図鑑』シリーズを、1980~90年代に完成させた。一連の著作で、陰陽道や風水、妖怪などについてひろく関心を呼び覚ました。

 荒俣は1947年7月生まれ。日大二高から慶応大法学部に進学し、独学で博物学の知識を深めた。2017年から京都国際マンガミュージアム館長に就いている。日本大学芸術学部教授など、幾つかの大学で教壇に立っている。

 文芸では、小説家、詩人で、『高円寺純情商店街』で1989年に直木賞を取ったねじめ正一がいる。荒俣より日大二高の1学年後輩で、日大二高に近い阿佐谷の商店街で民芸店を経営する(2019年閉店)傍ら、小説を執筆してきた。

 1981年には詩集『ふ』により、H氏賞を取っている。またNHK人間講座で「言葉の力・詩の力」を担当した。

 ねじめより11期後輩には、脚本家の中園ミホがいる。NHK、民放を問わず連続ドラマを担当することが多く、「ハケンの品格」「花子とアン」などの脚本で、放送文化基金賞・脚本賞などを受賞している。また2013年には橋田賞、向田邦子賞を受賞した。18年のNHK大河ドラマ「西郷どん(せごどん)」でも脚本を担当した。

「西郷どん」は、原作者が林真理子(山梨県立日川高校卒、現日本大学理事長)であり、女性コンビで歴史ものを手がけたところが評価された。また2人が日芸(日本大学芸術学部)の同窓(林は文芸学科卒、中園は放送学科卒)であることも、話題になった。