それがハラスメントだとわからない人に
どう説明したらいいのか

「わからない」人に、どう説明すれば良いのか。いくつか考えてみた。

●それを上司のお嬢さんにもしますか?

 何がセクハラかわからないという人に、有効だとよく言われるのがこの問いかけだ。無闇に体に触ったり、プライベートなことを明け透けに聞いたり。気を遣わなければならない相手には決してそれをしないのであれば、拒否できない相手を選んでいることになる。

●男性の部下や同僚に対しても同じことをしますか?

 頭ポンポンを、男性が男性の部下にする場面はあまり想像できない。親しみの表現だと言われてもちょっとあり得ないだろう。それではなぜ、女性の部下ならば良いのか、ということになる。

●社外(組織外)の人にもその姿を見せられますか?

 自分の居場所である建物の中だと、まるで自分の家のように振る舞ってしまうタイプの人がいる。だからこそ第三者の目が必要ということになるのだが、アウェイでもそれと同じ振る舞いができるかどうかは指標のひとつになるはずだ。

 組織内のハラスメントが発覚するまでには時間がかかる。ストレスを感じている側のことを思えば「昔は良かった」とは言っていられない。ハラスメント当事者にならないのはもちろん、ハラスメントを見た際に介入できる人であることが、令和のビジネスパーソンには求められている。