真面目に仕事して家庭も大事にしてくれてはいるけど
仕事に対する「夢」がまったくない

「真面目に仕事して家庭も大事にしているなら、それでいいじゃないか。贅沢なこと言わないでくれ!」と反発したい人もいるでしょう。たしかに、その前提を満たしていない夫は山ほどいるし、ないものねだりをし始めたらキリがないかもしれません。

 しかし、まだまだ若いのに「仕事でこんなことがしたい」「先々、こういうことを成し遂げたい」といった「夢」がまったくない夫を見て、物足りなさを感じる妻はいるはず。長い目で見れば、危険なスイッチになりかねません。

 しかも、そういう話はしたことないのに、社内での立場を守ることには熱心だったり、せっせと退職金や年金の計算をしていたりする姿を見て、夫から気持ちが離れていく妻は決して少なくないでしょう。

 たしかに、仕事ばかりが人生ではないし、仕事で人間の値打ちははかれません。趣味や仕事以外の活動に生きる道もあります。心がけでどうなるものでもありませんが、こういうリスクもいちおう認識しておきましょう。

妻が望んでいること
 仕事に夢を持って生きようが趣味に生きがいを感じようがかまわないが、一緒にいて心地よく、できれば「面白みがある人」でいてほしい。

人付き合いや家族の楽しみでも
とにかく「コスパ」を最重要視する

 コスト意識を持つことは、もちろん大切です。無駄な出費は、できるだけ抑えたほうがいいでしょう。

 しかし、すべてにおいて「コスパの良さ」を最重要視するのは、けっこう危険。いや、何を大切にするかは個人の自由ですけど、夫が二言目には「コスパが」と言っていたら、妻の中で夫へのイライラが積み重なっていくでしょう。

 たとえば、とってもお世話になった人にどんなお礼をするかという話をしていて、妻が「○円ぐらいの商品券はどう?」と提案しました。それに対して「いちおうお礼さえしておけば問題ないから、そこまで出すのはコスパがよくないよ」と返したとします。

 そこで妻が「堅実な判断ができて素敵」と感心する可能性は、まずありません。費用対効果しか考えていない計算高さや、気持ちを込めたお礼を安く済ませようとするケチ臭さを感じて、ゲンナリした気持ちになるでしょう。

 目先のコスパにこだわって、妻の愛情や信頼を失ってしまうのは、最大級にコスパが合わない話です。

妻を感動させる行動
 物産展の終了間際に果物を勧められたら「おいしそうですね」と多めに買う。あとで妻に「残ったら気の毒だもんね」とささやく。