今回、初めてMLBの開幕戦が韓国で行われ、大谷選手が韓国に向かうその直前に撮影された写真から、実質的にお披露目がなされることになった。
まずタイミングとして、写真が公開されれば大きく報じられることは間違いないが、その後は韓国での試合に報道の中心が移る。世間での受け止めも、極端な騒ぎを嫌う日本人の国民性から「これ以上騒ぎ過ぎず、試合に集中させてあげて」となるであろうし、実際そのような声が多く見られた。
また、海外遠征に家族が同行するのは当然であるから、2人が一緒にいることに違和感がないし、空港でパパラッチされるよりは、事前に正面からの写真を公開しておいたほうが堂々とした印象を与えることができる。
集合写真の構図に見える
ドジャースの綿密な計算とは
公開された写真の構図も絶妙だった。
真ん中に大谷夫妻が並び、横には水原通訳夫妻、山本由伸投手とその通訳の園田芳大さんが写っている。
3組が並ぶことで人の意識が若干ではあれ分散されるし、チームメンバー、スタッフの中に妻たちがいることで「ああ、家族もチームの一員なのだ」と納得感がある。着用していたスポーツウェアも統一されており、これもまた好感度が高かった。
一説には、真美子さんのスニーカーは大谷選手からプレゼントされたニューバランスで、この写真が公開された後、レディースサイズは売り切れが相次いだのだという。
これがもし私服であったら、一体どこのブランドなのか上から下まで隈なく詮索されたであろうし、そのファッションセンスについて、玄人からも素人からも様々な所見が述べられただろう。さらに言えば、言葉に出さずとも何らかの感想を抱いてしまうのが人間である。
その後、空港に到着した山本投手のブランドバッグが話題になったり、韓国で真美子さんが持っていたバッグがいくらだと書き立てたりする週刊誌もあった。このように一挙手一投足、全ての持ち物が観察されるからこそ、最初の発表がスポーツウェアで良かったと思うのである。