仕事ができるかどうかは、会食・食事会の「仕切り力」でわかる――。
面倒な雑務の代名詞「幹事」「食事会設定」は、社会人として逃れられない悩みの一つだ。「たかが会食」と捉えて適当にこなすと、クライアント・上司からの評価が大きく下がりかねない。
しかしこの一見、何の役にも立たなさそうな“貧乏くじ”に、実は「千載一遇のチャンス」が隠されていることを、見逃してはいないだろうか?
新刊『ビジネス会食 完全攻略マニュアル』では、“広告代理店卒・アルコールに弱い(1,2杯が限界)・非体育会系の著者”が、最大28会食/月を乗り越えて身につけた「実務に即したメソッド」を紹介している。
会食・社内飲み会・送別会・歓迎会など、古今東西すべての食事会で今日から使える本書。
今回は、「食事会でのコミュニケーションにおける注意事項」を紹介しよう――。

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食事会は「序盤~中盤」が大事

4月は出会いの季節。新しい職場・部署に配属され、歓迎会・懇親会などが続いているという人も多いのではないだろうか。

そこで必要になるのが、「食事会でのマナー」である。まだ知り合って間もない人たちで食事をするときには、プライベートの食事会以上に様々なことに気を遣う必要がある。

特に、公的な食事会で「話すことがない」「何を話せばいいかわからない」と戸惑っている人も多いのではないだろうか。

特に歓迎会や懇親会で大切なのは、まだ気まずい雰囲気の残っている「序盤~中盤」をどう過ごすかである。良いスタートダッシュを切れれば、後のコミュニケーションがグンとラクになることだろう。

今回は「会食・食事会」の序盤~中盤にかけての対策をお伝えしたい。

食事会中に誰もがやってしまうNG行動

では会食・食事会の序盤から中盤にかけてはどのようなスタンスで臨むべきか。
結論から言うと、参加者から話を引き出し、徹底して聞く姿勢を持とう。会食序盤は「ゲストが話したいこと、興味を持っていること」について聞く場だと心得てほしい。自分の熱の込もった話は終盤にとっておき、序盤から中盤は他の参加者の話に耳を傾ければよい。
それでは聞く姿勢とは具体的にどういったものか。相手に楽しく話してもらうコツをリストアップしてみよう。

口角を上げて笑顔を作る
キチンと目を見る
内容に興味を持つ
物理的に前のめりになる
適切な相づちを打つ
リアクションは大きく
プラスの感情表現を多くする

などが挙げられる。

そして、必ず覚えておきたい超NG行動は以下である。

仕事のメールが気になっても携帯・スマホをいじらない。携帯・スマホを見る際は席を外す

「なんだ、当たり前じゃないか」と思っている方もいるかもしれないが、実はこの当たり前のことが出来ていない人があまりに多いのだ。おそらく「一度も携帯・スマホを見たことない」という人はいないのではないだろうか。

自分の話をしている最中に携帯・スマホをいじられていて、いい気持ちになる人はいないだろう。

場の退屈さや、緊張から、つい安全地帯にすがりたくなる気持ちはわかるが、そこはグッとこらえよう。
「今、目の前にいる人」を優先する意識を持つように心がけるようにしていただきたい。

(本記事は、『ビジネス会食 完全攻略マニュアル』の一部を抜粋・編集・加筆したものです)