そういう意味で、人間は「地球上でいちばん苦しんでいる動物」なのです。

 ニーチェは、「だからこそ人間は笑いを発明した」とも言っています。

 なぜなら、笑いは癒しになるからです。

 明るく笑うことによって、「人生にはいろいろあるけれど、くじけずにがんばっていこう」と、人間は気持ちを切り替えることができます。

 日々の生活の中で「明るく笑う機会」をたくさんつくっていくといいでしょう。

 そのためには、自分から周りの人たちに冗談を言って明るく笑うように心がけたり、コメディ映画や、お笑い番組などを見て、笑う時間を設けたりするのもいいでしょう。

 よく笑うことを心がけて生きている人は、ちょっとしたことでくじけることはないのです。

<くじけない心をつくるポイント>
周りの人たちに冗談を言って、笑う。

「ありがとう」という感謝の言葉をたくさん使うことも、「くじけない心」をつくっていくための、とても有効な方法の一つになります。

 誰かに「ありがとう」と感謝すると、自分自身の気持ちがとても明るくなることに気づくものです。

「ありがとう」という言葉には、プラスのエネルギーが存在しています。

「ありがとう」という言葉を口にすると、自分自身の心がプラスのエネルギーに満たされていきます。

 したがって、「ありがとう」という言葉を言えば言うほど、自分の心はますます元気になっていくのです。

 そして、心が元気になった分、ちょっとしたことではくじけないようになっています。

 また、「ありがとう」という言葉をたくさん使うと、「私はたくさんの人に支えられながら生きている」ということが実感できるようになります。

 それは、とても心強い感情なのです。

 もし何か辛い出来事があっても、「私には、支えてくれる人がたくさんいるからだいじょうぶだ」という気持ちになれます。

書影『くじけない心のつくりかた』(あさ出版)『くじけない心のつくりかた』(あさ出版)
植西 聰 著

 その安心感によって、くじけることなく、その辛いことを乗り越えていけるのです。

 ですから、できるだけ多く、「ありがとう」という言葉を使うほうがいいのです。

 好きな人はもちろん、苦手な人、性格が合わない人にも、「ありがとう」と言う。

 どんなささいなことにも、「ありがとう」と言う。そう心がけるのがいいでしょう。それが、「くじけない心」を養ってくれます。

<くじけない心をつくるポイント>
苦手な人にも、性格が合わない人にも、感謝する。