それはジョー・バイデン米大統領が下したくない決断だった。バイデン氏は約2カ月前、パレスチナ自治区ガザ地区南部のラファへの本格的な攻撃を控えるようイスラエルに強く求めていた。戦闘地域から多くのパレスチナ人が逃れてきたラファの人口は100万人超に膨れ上がっていた。そしてついに、バイデン氏は長らく拒んでいた一歩を踏み出した。当局者らによると、バイデン氏は先週、イスラエルへの2000ポンド爆弾および500ポンド爆弾の輸送を停止した。これは中東の同盟国に不満の意を示すというほぼ前代未聞の行為で、バイデン氏はこれにより、ベンヤミン・ネタニヤフ首相率いるイスラエル政府が考えを改め、これまでとは違うアプローチで紛争終結を目指すことに期待した。