2060年度の医療保険料率などの増加分
(対19年度比)

増加の見通しが続く医療・介護の社会保険料率、抑制に向けた制度の導入を2060年度の医療保険料率などの増加分(対19年度比) *内閣府の長期試算(ベンチマークシナリオ)を基に筆者推計

 2024年4月2日に開催された経済財政諮問会議において、内閣府は「財政・社会保障の長期試算」を公表した。

 この長期推計は、「中長期的に持続可能な経済社会の検討に向けて(2)」(以下「長期試算」)で示されたもので、三つのシナリオに基づき、2060年度までのマクロ経済・財政・社会保障の姿を試算している。このうちの一つ、「現状投影シナリオ」では、30~60年度における名目GDP成長率の前提を0.5~0.7%程度としていて、直近の景気循環(12年IV期~20年II期)に沿ったシナリオになっている。