
「子ども・子育て支援法等改正案」閣議決定
財源は社会保険料上乗せでいいのか
政府は異次元の少子化対策の目玉である「子ども・子育て支援」の財源の一部を健康保険料に上乗せして徴収することを決め、2月16日、そのことや児童手当の拡充などを盛り込んだ「子ども・子育て支援法等改正案」を衆院に提出した。今国会での成立を見込まれている。
上乗せ徴収による負担額は2028年度で「1人月500円程度」とされているが、すでに年金や介護、雇用保険などを合わせた社会保険料は月額賃金の3割強にまでなっている。
子育て支援の財源をなぜ健康保険料から出すのかということでも、賛否が分かれているが、社会保険料の負担水準自体も「限界点」に来始めている。
高所得の高齢者の金融資産所得などに目を付けた保険料や自己負担引き上げの議論はでているが、それで賄えるとは思えない。
少子高齢化が今後も進む中で、社会保障負担のあり方をより大きな構図で見直す必要がある。