2023年10月調査時点の
1世帯当たり新聞発行部数

新聞の1世帯当たり購読部数「半数割れ」の衝撃、AIの偽情報への対抗策が鍵2023年10月調査時点の1世帯当たり新聞発行部数 出所:日本新聞協会「新聞の発行部数と世帯数の推移」

 新聞の発行部数の減少に歯止めがかからない。2000年の新聞の発行部数は約5371万部だったのが、現在は同約2860万部だ。2000年比53%まで激減している。

 新聞離れを象徴する別の指標もある。23年の1世帯当たりの新聞の発行部数は0.49部となり、初めて0.5部を下回った。新聞を購読している世帯は今や半数以下だ。07年までは1世帯当たりの平均が1部を上回っていたことからも、この15年程度の驚異的な減少ペースが分かるだろう。

 インターネットの普及によって新聞が絶滅するという指摘自体は、約30年前のネット黎明期から存在していた。その後新聞は消滅こそしていないものの、ネットが急速に普及したこの20年間で、新聞社全体の総売上高は56%、販売収入は53%、広告収入は34%に落ち込んだ。