米食品医薬品局(FDA)は、実業家イーロン・マスク氏率いる新興企業ニューラリンクが2人目の被験者の脳にチップを埋め込むことを承認した。最初の被験者で生じた問題を踏まえた改善策にもゴーサインを出した。ニューラリンク関係者の話とウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)が確認した文書によると、装置の極細ワイヤの一部を脳にさらに深く埋め込むことなどで問題に対処する。第1号被験者のノーランド・アーボーさんは、8年前に四肢まひになった。手術から数日後には思考だけでコンピューター画面のカーソルを操作できるようになったが、手術から約1カ月後に、装置がうまく機能しなくなった。脳に埋め込まれた電極の糸のほとんどが緩み、思考をカーソルの動きに変換するのに必要な電気信号を読み取ることができなくなったためだ。その後、ソフトウエアの修正によって装置の多くの機能が回復した。