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定額減税は焼け石に水。自力でできる減税の方法Photo: Adobe Stock

国民負担率が5割を超えて危険水域に到達

 2024年6月に定額減税が実施されます。1人あたり所得税3万円、住民税1万円の計4万円ですから、家計にとっては焼け石に水です。岸田総理いわく、「過去2年間で所得税・個人住民税の税収が3.5兆円増加する中で、国民負担率の高まりが続いてきたことも踏まえ、この税収増を納税者の皆様にわかりやすく、国民に税の形で直接還元することといたします」とのこと(*1)。その具体策が定額減税というわけです。

 キーワードは「国民負担率」です。国民負担率とは、税金+社会保険料の合計割合のことで、潜在的な国民負担率は令和に入ってからずっと5割以上の水準で推移してきました。これが何を意味するのか? あなたの稼ぎの中から、半分以上が抜き取られてきたということです。四公六民を上回る重税ですから、江戸時代なら一揆が起きた危険水域です。

 たとえば課税所得330万円超のサラリーマンは、所得税20%+住民税10%+社会保険30%=60%を負担しています(わかりやすく控除を除外)。でも、社会保険料を15%ずつ労使折半する建前で給料を逆算するので、実質的な税率は45%ではなく60%なのです(控除を含めるともっと減ります)。給与明細に載らないので、ほとんどの人は気づきません。その一方で、今回の定額減税だけは給与明細に載せるというのですから、ダブルスタンダードだから、皆怒っているのです。

健全財政を実現すれば、所得税は不要

 そもそも、5割を超える国民負担を強いながら、減税額が1人あたり4万円とは、お粗末としかいいようがありません。

 それどころか本来は、国民から所得税を取らずとも国の収支を黒字にできます。なぜなら、子会社の日本銀行にお金を刷らせればいいからです。試しに試算したところ、社会保障関係費や公共事業関係費など、国民生活に不可欠なものだけに絞り込めば、日銀からの借り入れだけで十分に賄えるという計算結果になりました。健全財政を実現すれば、所得税は不要ということです。

自力で自分に減税する稼ぎ口二刀流

 しかし、健全財政を目指すためには、利権をなくさなければならないので、今の政治家や高級官僚にできることではありません。最終的には、一人ひとりの国民が自衛策を講じる以外に、有効な手立てはないということです。

 自衛策にはさまざまな方法があるのですが、いずれを使うにしても、最も恩恵を受けやすいのは会社員と公務員です。5割以上の国民負担を担ってきた主役が会社員と公務員なので、その負担を回避するだけで実質的な手取りを2倍に増やせることになるからです。

 具体的には、自力で自分に減税する「稼ぎ口二刀流」を取り入れるのが手っ取り早くて安全です。「やりたいこと=人生の目的」を言語化して、今まで磨いてきたスキルを活かせば、すぐに始められます。「神ふせん」を使って潜在意識をコントロール下に置けば、言語化はさほど難しいことではありません。

*1 岸田総理の発言要旨

**本記事は、『40代からは「稼ぎ口」を2つにしなさい 年収アップと自由が手に入る働き方』著者による書き下ろしです。