「13脚のイスが並んでいる。どの客も先客からいちばん離れたイスに座り、人の隣には座ろうとしない。できるだけ多くの客が座るには1人目の客をどの席に座らせればいい?」
これは知識や難しい計算はいっさい不要で、「考える力」のみが問われる「論理的思考問題」のひとつ。論理的思考問題はGoogle、Apple、Microsoftといった超一流企業の採用試験でも出題され、「スティーブ・ジョブズ超えの天才」と言われたあのピーター・ティールも自社の採用試験に取り入れた。これまでの正解が通用しない時代に必要な「思考力」を鍛える、「最高の知的トレーニング」でもある。
そんな論理的思考問題の傑作を世界中から収集し、解説した書籍が頭のいい人だけが解ける論理的思考問題だ。「論理的思考」「批判思考」「水平思考」「俯瞰思考」「多面的思考」が身につく67の問題を紹介。「頭のいい人の思考回路」がわかり、読むだけで、一生モノの武器となる「地頭力」が鍛えられると話題。この記事では、本書より一部を抜粋・編集し、「思考のベクトルを変えられる人」だけが解ける問題を紹介する。(構成/石井一穂)

【思考力チェック!】人嫌いの客が集まるバーがある。13脚のイスが並んでいて、どの客も先客からいちばん離れたイスに座る。人の隣には座ろうとせず、座れる席がないと客は帰ってしまう。できるだけ多くの客が座るには、1人目の客をどの席に座らせればいい?イラスト:ハザマチヒロ

思考のベクトルを変えられるか?

 時間の経過をともなう問題を解決する際に有益な方法が、「先読み」以外にもうひとつあります。
 次の問題は、そこに気づけるかがポイントです。

「人嫌いが集まるバー」

 人嫌いの客ばかりが集まるバーがある。
 そのバーには13脚のイスが一列に並んでいて、 どの客も、先客からいちばん離れたイスに座る。
 そして誰も、人の隣に座ろうとはしない。
 店に入り、座れる席がないと店を出てしまう。
 バーテンダーは、できるだけ多くの客に来てほしい。
 バーテンダーが1人目の客に座る席を指定できるとしたら、 どの席に座らせればいいだろうか?

【思考力チェック!】人嫌いの客が集まるバーがある。13脚のイスが並んでいて、どの客も先客からいちばん離れたイスに座る。人の隣には座ろうとせず、座れる席がないと客は帰ってしまう。できるだけ多くの客が座るには、1人目の客をどの席に座らせればいい?

 イラスト:ハザマチヒロ

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