スーダン内戦、チョコやガムが資金源にPhoto:Dan Kitwood/gettyimages

 ムハメド・ジャベールさんは週に一度、でこぼこ道を運転してスーダン国内のオベイドという町に向かう。トラックの荷台には、こはく色の樹脂「アラビアガム」が詰まった袋が山のように積まれている。あまり知られていないが、アラビアガムはチョコレートやソーダ、チューインガムなどの添加物として利用される。

 50マイル(約80キロメートル)先の目的地に到着する頃、ジャベールさんは準軍事組織「即応支援部隊(RSF)」の戦闘員に330ドル(約5万1700円)ほど払うのだと話した。RSFは、1年に及ぶスーダン内戦で民族浄化や人道に対する罪を行ったとして米政府が非難している。RSFは昨年6月にオベイドを包囲し、市内につながる主要道路4本のうち3本を制圧した。同市はスーダン有数の農産物集積地で、市内は国軍の支配下にある。