年齢を重ねても「いつまでも若々しい人」と、本来の年齢以上に「老け見えする人」がいます。
前回の記事で、老け見えする人の原因は「悪い姿勢」「頬の高さの左右差」であると、18年間で延べ6万人以上の体の悩みを改善した整体師であり、書籍『顔のゆがみがととのうと驚くほどきれいな私が現れる』(高野直樹著、森下真紀監修)の著者である高野氏に聞きました。
本記事では、「正しい姿勢」と「頬の高さの左右差」を解消する方法について聞きました。(取材/構成:塩尻朋子)
(前回の記事)6万人を改善した整体師が教える「いつまでも若々しい人」「老け見えする人」の差とは?
正しい姿勢のために、とにかく「頭の位置」を意識する
――日々の姿勢で一番気をつけなければならないのは、どこでしょうか?
高野直樹(以下「高野」):多くの人は「いい姿勢」というと、胸を張ったり、お腹を引っ込めたりします。しかし、「肩こり、首こり」の回でもお話ししましたが、いい姿勢の基本は「頭の位置」です。
頭が正しい位置にあれば、自然と首から下も整うのが、人間の体の仕組みです。ですから、細かいことは気にせずに、拙著『顔のゆがみがととのうと驚くほどきれいな私が現れる』にあるように、まずは次の画像のように頭の位置だけ常に意識するようにしましょう。
やりがちなNG姿勢の代表、2つが「猫背」と「反り腰」です。背中が丸まると、頭が前に下がり、バランスを取ろうとして下腹部が前に出ます。反り腰だと、頭は前に下がらないのですが、あばらが開き、骨盤が前傾します。
正しい姿勢の「頭を前に突き出さない」、頭を後ろに引くというと、首を後ろにそらす人が多いのですが、正しい姿勢は、頭全体を床と平行に後ろに移動させます。あごを指で軽く、後ろに押して「頭を後ろに引く」イメージをつかみましょう。
――立っているときや座っているときだけでなく、歩くときはどうすればいいのでしょう。
高野:「正しい歩き方」は、次の画像のように正しい姿勢で上にスッと伸びたまま、お尻の筋肉を使って歩きます。
⚫︎「かかとから大股で」をまずは意識してみましょう
正しくお尻の筋肉を使って歩くためには、まず、足を着地するときはかかとから、を意識しましょう。
かかとから踏みこむと、ひざが伸びやすくなり、自然とお尻の筋肉を使います。また、かかとから踏みこむことで、歩幅を広くとれるようになります。
歩幅が広くなれば、自然とお尻の筋肉を使うことができます。
⚫︎両足の幅を1センチほど狭めるイメージで
両足の幅を1センチほど狭めるイメージをもつと、内ももの筋肉が働き始めます。すると、体幹が安定し、ブレずに歩くことができます。
ただし、内股にならないように!
お尻の筋肉を使うためのポイントは、足を踏み込むときはかかとからしっかり着地すること。そして、ひざは伸ばしたまま、大股で歩くように意識することです。