今、就活市場で人気が高いコンサル業界には「フェルミ推定」や「ケース面接」と呼ばれる独特の入社試験がある。志望者の問題解決力や地頭力を測る試験だ。新刊『問題解決力を高める 外資系コンサルの入社試験』は、大手コンサルティングファームの入社試験に対して、現役コンサルタントや内定者の解答を集約した1冊だ。本稿では「フェルミ推定の例題と解答例」について、本書から一部を抜粋・編集して紹介する。
フェルミ推定で論理的思考力と説明力が試される
フェルミ推定とは、「一見予想もできず捉えどころのない未知の値を、いくつかの手掛かりを使って論理的に推論し、短時間で概算すること」です。
解答するためには論理的思考力や説明能力などの総合的な「地頭力」が求められるため、コンサルティングファームの採用選考において最頻出問題となっています。
初めて取り組む人には難しく見えるかもしれませんが、回答の手順を頭に入れ、有名コンサルティングファームの問題に挑戦することで、論理的思考力や説明能力が自然と身につき、無理なく解けるようになります。
では、さっそく次のフェルミ推定問題に挑戦してみましょう。
コンサルの入社試験に挑戦
面接官:
ある会員制フィットネスクラブの1ヵ月間の売上を推定してください。
【回答のヒント】
・ 「会員制」なので、1ヵ月間の売上は大まかに「会員数×月会費」に分解できます。月会費以外の売上がないかも検討しましょう。
・ フィットネスクラブは同時に何人でも利用できるわけではないため、施設のキャパシティ(利用可能人数)を想定しましょう。
・ 1ヵ月間の利用者総数=会員数ではない点に注意しましょう。
※フェルミ推定問題では、最終的な数字の正確性よりも「どう考えるか?」が問われています。