今、就活市場で人気が高いコンサル業界には「フェルミ推定」や「ケース面接」と呼ばれる独特の入社試験がある。志望者の問題解決力や地頭力を測る試験だ。新刊『問題解決力を高める 外資系コンサルの入社試験』は、大手コンサルティングファームの入社試験に対して、現役コンサルタントや内定者の解答を集約した画期的な1冊だ。本稿では「フェルミ推定の例題と解答例」について、本書から一部を抜粋・編集して紹介する。

【コンサルが教える】飲食店の売上をざっくり計る方法「レストランの1日の売上を推定してください」と質問されたらどう答えますか? フェルミ推定を使った答え方を解説します Photo: Adobe Stock

フェルミ推定で論理的思考力と説明力が試される

 フェルミ推定とは、「一見予想もできず捉えどころのない未知の値を、いくつかの手掛かりを使って論理的に推論し、短時間で概算すること」です。

 解答するためには論理的思考力説明能力などの総合的な「地頭力」が求められるため、コンサルティングファームの採用選考において最頻出問題となっています。

 初めて取り組む人には難しく見えるかもしれませんが、回答の手順を頭に入れ、有名コンサルティングファームの問題に挑戦することで、論理的思考力や説明能力が自然と身につき、無理なく解けるようになります。

 では、さっそく次のフェルミ推定問題に挑戦してみましょう。

コンサルの入社試験に挑戦

面接官:
高級レストランのある1日の売上を推定してください。

【コンサルが教える】飲食店の売上をざっくり計る方法Photo: Adobe Stock

【回答のヒント】
・平日と休日でお店の混み具合は異なるため、「ある1日」がどのような日なのか明確にしましょう。

・ある1日の売上は、大まかに「ある1日の客数×客単価」と分解できます。客数であれば、何名掛けのテーブルがいくつあるかなど、具体的なイメージを持ちながら値を設定してみるとよいでしょう。

・高級レストランと一般的な飲食店との違いを想像しながら、埋まっている席の割合(稼働率)1回の食事にかかる時間客単価の違いを推定に反映してみましょう。

※最終的な数字の正確性よりも「どう考えるか?」が問われています。