今すぐやって!老後のおひとりさまに必須の「6つの終活準備」とは?Photo:PIXTA

独身を通してきた人をはじめ、配偶者と死別・離別した人など、世の中にはさまざまな事情で「おひとりさま」として暮らす人がいます。しかし一口におひとりさまと言っても、年齢を重ねた後も幸せに生きていける人と、不安やストレスにさいなまれながら生きていく人に分かれるのが現実です。両者を分ける「壁」の正体は何なのでしょうか。生前整理・遺品整理のプロ、山村秀炯(やまむら・しゅうけい)氏の書籍『老後ひとり暮らしの壁』から抜粋して、その答えをお届けします。今回のテーマは「入院・終活」について。

入院時の身元引受人はいますか?

 おひとりさまの悩みの典型は、健康を害したときの入院問題にあります。

 人間は、年を経るごとに身体が衰えていきます。個人差もありますし、肉体トレーニングによって健康を維持することもできますが、150歳を超えて生きている人がいないのと同じで、いつまでも健康で病気知らずという人はいません。

 厚生労働省の「患者調査(令和2年)」を調べると、患者の年齢が上がるに従って、平均入院日数が長くなっていく様子がきれいな右肩上がりで見て取れます。90歳以上となると、平均で1回あたり65.3日間も入院することになります。

 しかし、入院はおひとりさまにとっては鬼門です。

 なぜならば、日本の病院のほとんどは、入院時に入院費用の支払いを担保する連帯保証人と、緊急時の身元引受人の記載を求めてきます。

 身元引受人(緊急時連絡先)というのは、万が一、病院内で亡くなってしまった場合などに遺体を引き取ってもらう人です。これが決まっていないと、病院には身元不明の遺体がどんどん溜まっていくようなことにもなりかねません。