「芸能人と一緒にモノ作りをしてこそ自分」異動でうつ病になった50代男性に本当に必要なもの株式会社GoodService代表・山村秀炯(やまむら しゅうけい)氏の著書『老後ひとり暮らしの壁』(アスコム)

 そのうえで、習い事よりもハードルが低そうなのが趣味のサークルです。

 自分が本当に好きで、お金や時間を注ぎ込める趣味があるのであれば、そちらで人間関係を作ってみましょう。趣味の仲間とは話も合いやすいうえに、利害関係がまったくないので、長期的な友人には最適です。

 囲碁や将棋、野球やサッカー、アイドルやカメラ、旅行やゴルフ、読書や映画など、自分がハマれる趣味を見つけてサークルに参加してみましょう。

 すでに得意なことがあれば、自分で教室を開いてしまう道もあります。生徒を集めるとなると余計にたいへんそうですが、趣味の延長で知り合いひとりから始めたって構いません。必ずしもお金をとらなくてもいいのですから、人とつながりを広げる口実を作るにはいいかもしれません。

 もうひとつおすすめなのが、ボランティアなどの社会奉仕活動に参加することです。社会奉仕活動は、常に人手を欲しがっていますから誰でも歓迎されますし、自他ともに社会の役に立っているという感覚が得られやすいので、承認も受け取りやすくなります。困っている人を助けて自分も幸せになるのであれば一石二鳥です。

 わざわざボランティア団体を探さなくても、住んでいる地域の自治会や町内会の活
動に参加すると、40代や50代でも若手の人手として大歓迎されます。

 特に定年後の男性に対しては、地域のボランティアの担い手として期待されている部分もあるので、地域包括支援センターなどに声をかければすぐに紹介してもらえるでしょう。