米オピオイド危機、協力に重い腰上げた中国Photo:Anadolu/gettyimages

【北京】麻薬性鎮痛薬「オピオイド」危機を助長する世界的なサプライチェーン(供給網)を破壊するため、中国が新たな対策を慎重に取り始めている。米国は中国の化学工場が危機の一因との批判を強めていた。

 米中間の合同麻薬対策は長らく凍結されていたが、ジョー・バイデン米大統領と中国の習近平国家主席が昨年11月の首脳会談で協力再開を約束した。それ以降、中国当局は、メキシコの麻薬カルテルがオピオイドの一種「フェンタニル」の製造に使用している前駆体化学物質の一部販売会社をひそかに閉鎖させた。さらに三つの化学物質についても米国が求める新たな規制を近く導入することを明らかにしている。