米国の6月のインフレ率は鈍化し、このところの減速傾向が継続していることを示した。これにより、米連邦準備制度理事会(FRB)が夏の終わりまでに利下げに踏み切る道がはっきりと開かれた。6月の米消費者物価指数(CPI)は前月から若干下がり、前年同月比の上昇率は3%に鈍化した。2023年6月以来の低水準だ。CPIは米経済全般にわたるモノとサービスの価格の動きを示している。変動の大きい食品・エネルギー分野を除いたコアCPIは、前月比0.1%上昇した。これは、新型コロナウイルス禍で米経済の多くの部分が休止状態にあった2021年1月以来の低い数値だ。コアCPIは、総合CPIよりもインフレの基調判断に適した指標とみられている。