オレみたいになるな!計9年間の浪人を経て早稲田大学に合格した経験を持つ筆者・濱井正吾(通称:9浪はまい)が、自らの受験失敗談を赤裸々に語ります。今回のテーマは「人間性」。受験勉強を長く続ける中で、筆者はある法則に気づきました。他人からのアドバイスを素直に受け入れる人は、難関大をはじめとする志望校に合格する確率が高かったのです。一方、かつての自分も含め、自己流の勉強法にこだわる人は受験でも苦戦しがちでした。両者の明暗が分かれる理由を、『ドラゴン桜』の名言をひもときながら解説します。(教育ジャーナリスト 濱井正吾)
「受験は人間性で決まる」って本当?
9浪はまいが真剣考察
「受験は人間性で決まる」。大学受験をテーマにした大ヒット漫画『ドラゴン桜』シリーズ(三田紀房)の主人公・桜木建二の名言です。
念のため解説しておくと、桜木は元暴走族の弁護士です。作中では、落ちこぼれが集まる私立龍山高校の改革を任された末に、東京大学の合格者を多数輩出しました。ドラマ版で阿部寛さんが演じた人物といえば、「あの人か!」と思い出す人も多いのではないでしょうか。
桜木は『ドラゴン桜』の続編に当たる『ドラゴン桜2』で、成績が学年トップの優等生・藤井遼(ドラマ版の俳優は鈴鹿央士さん)に冒頭の言葉を言い放ちました。
この藤井君は学力が高い反面、人の話を聞かなかったり、自分より成績の悪い人間を見下したりするなど、作中で「性格の悪いキャラ」として描かれていました。
漫画版では結果的に、桜木の薫陶(くんとう)を受けた藤井君は東大に現役合格します。周囲からのアドバイスを素直に受け入れ、先生に頭を下げて、素直に人の意見を吸収するなど、「人間性を改善した」ことで合格を掴んだのです。
ですが、これはあくまでフィクションの世界。「受験は人間性で決まる」という言説は、実際の大学受験にも当てはまるのでしょうか。「9浪」経験者の私が、良くも悪くもさまざまな予備校に通い、多くの受験生を見てきた経験を踏まえてお伝えしていきます。
・ドラマで鈴鹿央士さんが演じた「藤井君」にはモデルがいた!
・9浪はまいが見た「予備校講師と揉める生徒たち」の受験結果
・「受験は人間性で決まる」は本当か