【1分読み切り】1つのことを突き詰めて、とことん続けるのもいいですけど、そこには“思わぬ落とし穴”が待っているかもしれません。
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【精神科医が教える】いつもうまくいく人だけが知っている「飽きられない秘訣」Photo: Adobe Stock

いつかは飽きられる?

今日は「いつかは飽きられる」というテーマについてお話ししたいと思います。どんな人も、どんな物事も、必ず飽きられるときが訪れます。これは、その人がどんなに優れていようが、頑張っていようが、避けられないことです。

時代のトレンドや興味・関心との不調和が生じるのは、避けられないのです。なぜなら、世の中は常に変化しているからです。人間の欲求や時代のニーズ、そして自分自身も常に変化しているのです。

ある人や物事のピークは、それらが環境に最もフィットしたときに訪れます。しかし、時間の経過とともに、そのピークは過ぎ去っていきます。これは自然のプロセスなのです。

しがみつかないことが大事

ピークの持続期間によって、飽きられやすいものと飽きられにくいものはありますが、最終的には必ず飽きられます。そして、うまくいかなくなったとき、人々はこれまでうまくいっていたことの原因を自分に求めて試行錯誤しますが、最終的にはどんなものも下火になります。

このような状況を避けるためには、いま取り組んでいることにしがみつかないことです。常に新しい興味深いことを試行錯誤しながら、チャレンジし続けることが大切です。

うまくいき続けるための秘訣

特に職人タイプの人は、1つのことを真面目にコツコツと続けることに固執しがちです。しかし、そういう人の最大の弱点は、変化に対応できないこと。

よいものは必ず受け入れられるというのは誤りで、実際にはよいものであっても、よいタイミングでなければ受け入れられないのです。

したがって、同じことを続けるのではなく、変化させながら取り組む必要もあります。常に新しいことにトライ・アンド・エラーで挑戦することが、うまくいき続けるための秘訣なのです。

いずれ飽きられる
現実を認識しておく

もっとも、同じことをコツコツと続け、自分のつくったものが受け入れられていくのもいいと思います。ピーク時があったことで満足できるのであれば、それも素晴らしいことだと思います。

しかし、それを理解せずに、苦しみながら同じことを続けるのは違うと思うのです。もし飽きられるのが嫌なら、さまざまなことに取り組むべきです。

いま自分のやっていることにこだわりすぎないでください。たとえいまうまくいっていて、素晴らしい状態でも、遅かれ早かれ必ず飽きられる日が訪れます。この現実を認識しておくことが大切なのです。