正解:トヨタはG社(中外製薬はH社)
自動車産業は厳しい競争にさらされている
日本は製造業王国で、自動車、機械、電子部品などで高い競争力を維持してきました。
近年その競争力に陰りがあるものの、それでも自動車産業の競争力は秀でています。その頂点に立つトヨタは日本の製造業の競争優位を象徴する存在です。
そのトヨタでも、営業利益率は10%前後です。自動車産業には世界中で厳しい競争があるからです。
世界中で製造物責任が厳しく追及される時代となり、小さな不具合があっても大量のリコールを余儀なくされることがあります。
それに加え、次世代自動車を開発するためのコスト負担も重くのしかかります。
自動車は典型的な景気敏感産業で、利益率は安定しません。2008年のリーマンショックのように急激な世界景気悪化があると、赤字になることもあります。
医薬品は特許期間中に高い利益を稼ぐ
医薬品も開発に巨額のコストがかかりますが、画期的新薬の開発に成功すれば、特許期間中は製造販売を独占できるので大きな利益を稼げます。
中外製薬はバイオ技術を生かした画期的新薬を多く有し、高い利益率をあげています。
医薬品産業は全般に高めの利益率を得ています。中外製薬は中でも群を抜いて高い利益率を稼いでいます。
トヨタは次世代自動車で世界トップをとれるか?
トヨタは、次世代自動車で全方位戦略をとっています。
EVではやや出遅れていますが、プラグイン・ハイブリッド車や燃料電池車(水素エネルギー車)、EV用の全固体電池の開発では世界トップを走っています。
水素エネルギー車が世界中で普及する時、あるいは全固体電池を使ったEVが実用化される時は、トヨタが世界をリードすると期待しています。
(本稿は、『株トレ ファンダメンタルズ編』から抜粋・編集したものです。)