「商社マン」はAI時代が到来しても生き残る!AI研究者が太鼓判を押す納得の理由写真はイメージです Photo:PIXTA

人工知能(AI)の研究者であり、北海道大学大学院 情報科学研究院の教授を務める川村秀憲氏の書籍『10年後のハローワーク』(アスコム)から、要点を一部抜粋してお届けします。今回のテーマは「商社マンの未来」。世界のあちこちからモノを調達し、さまざまな取引先に販売して利益を得る「商社」の働き方は、AI・ロボットの活用がさらに進む10年後にどうなっているのでしょうか――。

「商社」という業態は
AI時代に意外とマッチしている!?

 なんでも扱う「商社」という業態は、日本で独自の発展を遂げたと言われることが多いそうです。

 商社はホワイトカラーの集合体、いわば権化のような存在であるように見えますが、私は意外にAI時代の社会の変化にマッチしているのではないかと考えます。

 商社というと、エネルギーや穀物などのモノを世界のあちこちから調達し、適所に販売して利益を得ることが思い浮かびますが、その過程において情報の収集や金融の提供といった、一見商社らしくない方面にも長けていることになります。