「ちゃんと働いているのに評価されない」「サイレント減点されている」……
あなたは職場でこういった「コスパの悪い」働き方をしていないだろうか?
あなたも、「職場で要領よく立ち回れる人」になって、「会社で自由と安寧を手に入れたい」と思ったことはないだろうか。
そんな思いに応える新刊が、『雑用は上司の隣でやりなさい』だ。最短出世中・現役エリートメガバンカーのたこす氏が「なぜか評価をされる人」が戦略的にやっている75のテクを明らかにした革新的な一冊として、各所で話題沸騰中。
地頭力よりも実力よりも大切な「超・圧倒的に役立つ」ノウハウが満載の本書。今回はそんな本書から「職場で横文字を使うリスク」について解説する。
「横文字の乱用」はサイレント減点リスクを上げる
仕事で横文字を使うのってカッコいいですよね。僕も「自分の業界の専門用語を使いこなせるようになってやっと一人前」という気がするので、日頃から多用しています。
メガバンクでよく使われる横文字として、例えば、「A社宛のシローン、ジェネラルでターム5年のブレットでアレンジしよう。当行テイクは10%くらいでスプレッドは50ベーシス取れればいいね」みたいな会話があります。銀行に勤めていないと意味がわからないですよね。一応日本語訳すると、「A社に対する協調融資について、招聘する銀行は一般募集する形で企画してみよう、期間は5年で一括返済。ローン実行額のうち10%部分は当行が負担(残り90%は他行が実行)し金利の利鞘は0.5%取れれば理想だね」になります。
あなたの会社でも業界の専門用語を多用する機会があるのではないでしょうか。一見、すごくカッコいいのですが、意味を正確に知ったうえで使わないと、誤用に気付かずに一瞬でカッコ悪くなってしまうだけでなく、上司からサイレント減点されることがあります。
横文字の誤用は「テキトーに言葉を使う人」と陰で減点対象になる
横文字は基本的に英語が多いと思いますが、使う時にはしっかりと意味を確認するようにしましょう。例えば、先ほどの例で言っていたブレットはbulletのことを指し、一括返済を意味しています。これを理解せず聞きかじっただけの銀行員が「ブレッド」と誤用していて陰で笑われているのを見たことがあります。その他にも、借金、デット(debt)のことをデッドと読んでしまう銀行員がよく見受けられます。
一般的な用語ではシミュレーション(simulation)をシュミレーションと誤用してしまう等が多いでしょうか。いずれも用語のスペルや意味を理解していれば必ず気付くはずです。
この誤用自体がその人の評価を大きく下げることはありません。しかしながら、上司からすると、「事実関係を確認せず、とりあえずみんなが使っているからよくわからずに横文字を使う人」としてサイレント減点になってしまうことは避けられません。このようなカッコ悪い使い方で無駄に評価を下げてしまうことは避けるようにしましょう。
ただ、横文字は悪いことばかりではありません。正しい語源を知ったうえで使うとカッコいいだけでなく加点されることもあります。
例えば、銀行で多用される略語としてM&Aという合併や買収を指す言葉が挙げられます。Mergers and Acquisitionsの略ですが、こういった略語の意味を上司や同僚、お客さんに聞かれた時にスッと答えられると、「あ、この人わかっている人だな」ということで逆にサイレント加点されるようになります。
(本記事は『雑用は上司の隣でやりなさい』から一部を抜粋・編集・加筆したものです)