「老後どう使えばいいの?」新NISAで積み立てたお金で、絶対やってはいけないことPhoto:PIXTA

新NISAのスタートをきっかけに、老後資金のために資産運用を始めた人も多いようだ。ただ、積み立てた資産をどう使っていくのか、自分の死後はどうなるのか、イメージできている人は少ない。今回は、そんな積み立てた資産の使い方のコツを解説する。(マネーセージ執行役員 佐藤健太)

新NISAで積み立てたお金
どうやって使えばいいの?

 2024年から新NISAがスタートし、資産運用への関心が高まっています。金融庁が6月末に公表した「NISA口座の利用状況調査」によれば、3月末時点の口座数は2322万7848口座となり、前年末から180万口座超も増加しました。書店にはNISAに関する書籍・雑誌がズラリと並んでいます。

 でも、始めてみたものの、「どうやって運用したお金を使えば良いのかわからない」「自分が死んだらどうなるのか」といった相談が筆者のもとにも多く寄せられます。コツコツと積み立てた資産はどのように売却すべきなのか、絶対にやってはいけないことは何なのか。

 今回は意外と知らない、新NISAで積み立てたお金を老後に賢く使うコツを解説していきます。

 まず、積立投資する上で絶対に避けてほしいのは、「一喜一憂」することです。新NISAやiDeCoを活用した資産運用のキーワードは「長期・分散」だったはず。市場は常に変動するため上がりもすれば、下がりもします。このばらつきを安定させながら運用益を確保するには、投資の時間を分散させて相場下落時の損失リスクを抑えつつ、長期間運用することが重要です。

 この原則は、資産を取り崩すときにも当てはまります。たとえ、ピーク時より資産が目減りしたと感じても、一喜一憂しないこと。少しずつ長期にわたって積み立ててきたように、少しずつ取り崩すことが良いと言えます。