【1分読み切り】他人を許せなかったりイライラしたりすることってありますよね。そんなときは、こんなふうに考えてみるといいかもしれません。
誰しも悩みや不安は尽きないもの。寝る前にイヤなことを思い出して、眠れなくなるなんてことも……。そんなときの助けになるのが、『精神科医Tomyが教える 50代を上手に生きる言葉』(ダイヤモンド社)。ゲイのカミングアウト、パートナーとの死別、うつ病の発症……苦しんだ末にたどり着いた、自分らしさに裏づけられた説得力ある言葉。心が落ち込んだとき、そっと優しい言葉を授けてくれる“言葉の精神安定剤”で、気分はスッキリ、今日一日がラクになります!
みんな同じ乗組員
今日は「みんな宇宙船地球号の乗組員」というテーマでお話ししたいと思います。これは、心をおおらかにする方法についてのお話ともいえます。
他人に対してイライラしたり、許せなかったり、いろいろとネガティブに考え込んでしまうときがあると思います。でも、結局のところ私たちは皆、同じ宇宙船地球号の乗組員なのです。
つまり、どんなに嫌な人であっても皆、同じ穴の狢(むじな)。一見すると別の者のように見えますが、じつは広い意味では同類なんですね。
誰もが手本となるような
生き方はできない
同じ地球に生まれた以上、やらなければならないことや悩むこと、さまざまな課題が次々と出てくるものです。
そういう意味で、私たちは皆、同じ宿命を背負っているのです。すべての人が聖人君主のように、非のうちどころのない理想的な人生を歩めるわけではありません。
ときには失敗したり、他人に被害を及ぼしたりと、好ましくない行動パターンを身につけてしまう人もいます。
腹が立っても
少しは寛容になれる
それぞれの行動を個別に見れば、腹が立つこともあるでしょう。特に自分自身が実害を被ったたときには、許せない思いにかられるものです。
しかし、やはりすべての人が優秀で、手本となるような賢者なわけではありません。他人にとってみれば腹立たしい手段で、何とか生きていく人もいるのです。
そう考えると、もちろん嫌な人は嫌だし、そんな人と無理に関わる必要はありませんが、「しょうがないな」と少しは寛容になれるのではないでしょうか。
他人に対する怒りが
少しやわらぐ方法
80億人以上もの人が同じ地球で活動し、それぞれの環境で生きているのです。そんななかで、「あの人はこんなふうにしか生きてこられなかったんだな」と思えるようになると、ちょっとは懐が広くなるでしょう。
「みんな宇宙船地球号の乗組員なんだ」という発想を頭の片隅に置いておくと、他人に対する怒りが少しやわらぐのではないでしょうか。
その度合いは人によってさまざまでしょうが、少しでもやわらげばいいと思います。そして、自分自身も宇宙船地球号の乗組員の1人なのですから、自分に与えられた場所で、ぼちぼちとやっていく。それぐらいのスタンスでいいのではないかと思います。