2017年の発売以降、今でも多くの人に読まれ続けている『ありがとうの魔法』。本書は、小林正観さんの40年間に及ぶ研究のなかで、いちばん伝えたかったことをまとめた「ベスト・メッセージ集」だ。あらゆる悩みを解決する「ありがとう」の秘訣が1冊にまとめられていて、読者からの大きな反響を呼んでいる。この連載では、本書のエッセンスの一部をお伝えしていく。

ありがとうの魔法Photo: Adobe Stock

「貧乏神」を一瞬で「福の神」に変える方法がある

 みなさんは「貧乏神」と聞くと、「貧相で、貧しそうで、弱々しい神様」を連想するかもしれませんが、先日、ある方の相談に乗っているときに、貧乏神の正体がわかった気がしました。

 その人は、「自分の給料が少ないにもかかわらず、気に入ったものがあると、つい買ってしまう。その結果、借金を抱えて困っている」ということでした。

 私は、その人の顔を見たとき、「貧乏神がついているのではないか」と思えたのです。貧乏神とは、どうも「貧乏をしているから、お金を使わない神様」ではないようです。

 そうではなくて、貧乏神は、「お金を使いたい神様」らしい。「お金を使うのが好きな神様」が「貧乏神」のようです。そして、「貧乏神」と「福の神」は、どうも同じ神様らしいのです。

 つまり、「自分のためにお金を使うことが好きな人」に「お金を使うことが好きな神様」がつき、結果的にその神様のことを「貧乏神」と呼ぶらしいのです。

 一方、自分のためにはお金を使わないで、「人のためにお金を使うことが好きな人」についている神様を、結果的に「福の神」と呼ぶようです。

「自分のためだけ」にお金を使う人には貧乏神が、「人のためだけ」にお金を使う人には福の神がついていて、どうも「貧乏神」も「福の神」も、本来は同じ神様らしい。どちらも同じ神様で、お金の使い方の結果として貧乏神、福の神になっているようです。

 その人がお金をどう使うかによって決まるのなら、今、貧乏神がついている人も、1秒後にはその神様を福の神にできることになるし、反対に、今、ついている福の神を貧乏神にすることもできるでしょう。

 お金の使い方をパッと変えるだけで、福の神にも貧乏神にも、瞬時にして変化するみたいです。

「じゃあ、半分は自分のために使って、半分は人のために使う人には、どんな神様がついているのですか?」という質問をいただきましたが、貧乏神でも福の神でもなく、「金遣いの荒い神」がついているようです。

 私の考える貧乏神は、ビジュアル的にいうと、貧相とは正反対で、ミンクのコートを羽織って、10本の指にダイヤモンドの指輪をつけて、とてもゴージャスで、とてもきらびやかです。

 一方、福の神は、自分のためにお金を使う思想がないので、とてもシンプルな身だしなみをしています。

 このことがわかると、神様はどういう人に対してお金を与えてくださるか、わかってくると思います。

「200万円ほしい」「300万円ほしい」と願ってもいいのですが、そのお金を「自分のためだけに使う」のではなくて、「みんなに喜ばれるような使い方をしたい」と願っていると、どうも神様が聞いてくださるみたいです。

 たとえば、目の前に陶芸家がいて、「まったく作品が売れない」とき、手元にまとまったお金があるのなら、「この人の作品を買って、支援してあげたい」と思って買わせていただく。宇宙は、そういう気持ちに応えてくださるようなのです。

 そのようなお金の使い方をしていると、宇宙や、その人を好ましく思う人たちが「この人には裕福になってほしい」「この人には幸せになってほしい」と応援してくれるようになっていくらしいのです。そして、またお金が回ってきて、結果的にみんなが潤うようです。