計9年間の浪人を経て早稲田大学に合格した経験を持つ筆者・濱井正吾(通称:9浪はまい)が、良くも悪くも浪人を重ねたからこそ分かる「塾・予備校の選び方」をお届けします。今回のテーマは「映像授業」。人気講師の講義動画を繰り返し視聴できるため、学力アップに効果的な印象のある映像授業ですが、筆者は「向き・不向きがある」と考えます。そう言える理由と、映像を見ても成績が伸びない人の特徴とは?(教育ジャーナリスト 濱井正吾)
予備校でおなじみの
「映像授業」って意味ある?
私はかつて、家族の事情などで集中して勉強するのが難しい環境にいました。そこから仮面浪人を経験したり、社会人生活と並行して受験勉強を重ねたりする中で、難関大学合格への熱意が高まりました。そして9浪を経て、念願叶って早稲田大学に合格しました。
この長い長い浪人生活の中で、私は予備校の「映像授業」を受講した経験があります。映像授業は一般的な講義のように、先生が生徒の前に立って話す形式ではありません。その名の通り、あらかじめ収録された動画を専用のブースなどで視聴する仕組みになっています。
地方にいながら、関東圏で活躍する人気講師の動画を見ることも可能ですし 、繰り返し見ることで知識を定着させることもできます。ただ、私の経験上、この講義システムには「向き・不向き」があります。今回は、その実態について解説していきます。
さて、私が住んでいた地元(関西)にも映像授業の予備校がありました。私も11年前、地元で働きながら浪人生活を送っていた5浪目の序盤に見学に行き、お試しで授業を受けたことがあります。
まだYouTubeなどで学習系コンテンツを気軽に視聴できない時代だったので、当時の私は大手予備校の講師が画面越しに解説してくれる仕組みに驚き、さまざまな科目の体験授業を受講しました。
しかし、結論から言うと、私は映像授業の予備校には入塾しませんでした。
・9浪はまいが「映像授業の予備校」に入らなかったワケ
・「映像授業の予備校」の驚きの授業料とは
・映像授業が向いている人と向いていない人の差
・「YouTubeの教育系動画」が世の中にもたらした効果