しかし、FTI側のスタッフは水面下でこっそりリストを共有していた。しかも会場でこれ見よがしに持ち歩いていた。別のPR会社幹部は「これほど重大な会見を任されるプロとして、ありえないお粗末さだ」と指摘する。

 スマイルアップは報道を受け、ただちにリストの作成に関与していないと表明するとともに、FTIに対し、こうした事態が起きた原因について厳正な調査を求めた。

 そして、関係者によれば、ようやくこのほどFTIによる社内調査の結果報告があった。調査には大手法律事務所やデータフォレンジックのできる専門調査会社も協力したという。また、FTIの社内では当事者のPR部門は関与せず、テクノロジー部門が調査主体となったとされる。

会見「NGリスト」は
どのように作成されたのか

 まずNGリストの作成経緯について、調査結果の概要は次のとおりだ。

(1)NGリストは会見の円滑な運営準備のためFTIが作成し、スタッフ間で共有した。ジャニーズ事務所およびリーガルアドバイザーの西村あさひ法律事務所は作成に一切関与しておらず、運営スタッフへの共有にも一切関与していない。

(2)NGリストの作成を主導したのはFTIの業務委託先であるA社の社員である。その意を受けて実際に作成したのはFTIの担当者。会見当日、A社の社員、司会者およびA社の業務委託先の担当者17人の合計19人にラインなどで配布した。