サビの歌詞で社長と衝突…ファンキー加藤が「ささやかな反抗」を貫いたワケ

FUNKY MONKEY BABYSの解散後、ソロ活動を始めたファンキー加藤。次々と新曲をリリースし、日本武道館、大阪城ホールを始めとして、多くのライブを成功させた。さらに、映画『サブイボマスク』で主演するなど、俳優としても活躍するようになる。40歳を超えてパワフルに歌い続けるために、彼が挑んでいることとは。※本稿は、ファンキー加藤『未完声』(徳間書店)の一部を抜粋・編集したものです。

笑い飛ばしたかった
「40歳あるある」

「40」は俺がその歳になった2018年のときの曲。

 40歳って、やっぱもう若くはない歳だし、体力的にも落ちて来たなってことを多くの人が実感するでしょう?俺はそこにあまり悲観するところはなかった。「これはまいったなあ」と頭をかくような場面は結構ある。そんな部分をおかしめて書こうと思った。

 チャールズ・チャップリンの言葉で、「人生はクローズアップで見ると悲劇だが、ロングショットで見ると喜劇だ」というのがあって、これってなんか四十路の悲哀なんじゃないかって思ったんだよね。そんな「40歳あるある」を笑い飛ばしたかった。

 それに、歳を取ってきて同い歳って聞くと、初対面の人でも「戦友」みたいな気持ちが出てくる。だから、この曲は同世代に向けた応援ソング。

 10代とか20代が聴くと、よくわかんない部分もあると思うけど、40代がこの曲を聴いて盛り上がっているのを見て、「40歳になることって案外楽しいかも」なんて気持ちになってくれるといいなって思うね。

 40歳のことを「不惑」というけど、惑わないやつっている?(笑)俺、45歳になったけど、今も普通に惑ったり迷ったりするよ(笑)。惑いや迷いがあるから歌詞も書けるんだろうし、それだから応援ソングだって作れるんじゃないかな。