日本でも広がっている
「金融リテラシー」教育
日本でも、金融庁は国民の金融リテラシーを高めるための施策を推進しており、官民一体となった金融経済教育を戦略的に実施する中立的な組織として、24年4月にJ-FLEC(金融経済教育推進機構)が設立されました。
22年に金融広報中央委員会によって実施された「金融リテラシー調査」によると、【生活設計や家計管理等の 「金融教育」は、学校で行うべきと思うか】との質問に、およそ7割が「金融教育を実施すべき」と回答しています。
このような背景もあり、J-FLECでは金融知識やスキル、金融リテラシーの向上を目指した活動として、国全体で中立的立場から金融経済教育の機会提供に向けた取り組みを推進することが期待されています。
主な活動としては、都道府県金融広報委員会などとの連携を図りながら、学校、 職域、地域コミュニティへの講師派遣事業を全国的に展開したり、新NISAなどの資産形成支援制度についての個別相談を実施したりと実践的な内容になっており、FWBの実現に向けた取り組みは少しずつ進んできています。
将来の経済的な安心感を持ち、人生を楽しむための選択肢を持つ状態を目指すファイナンシャル・ウェルビーイングですが、お金に対する価値観が人それぞれ違うように、FWBの捉え方は多様であり、一人一人の目指すものによってお金と幸福の価値観に違いがあります。例えば、子育て中の夫婦であるのか、共働き夫婦であるのかなどのライフスタイルによっても、価値観はさまざまです。
大切なことは、実現したい夢や目標が何であるのか、どういったことにお金を使いたいのかを考え、必要な時に必要なお金を使えるように、理想の人生を諦めないために、お金との向き合い方を考えていくことだと思います。