「早くやらなければ!」とわかってるのに、ついつい先延ばしにしがちな「実家片づけ」は、”親が元気なうちに”取り組むことが何よりも大切”というのは、最新刊『「介護」「看取り」「相続」の不安が消える! 実家片づけ』を出版した片づけアドバイザーの石阪京子氏。実家に溢れるモノを整理し、お金を把握することで、親子ともに幸せになれるそのノウハウを、本書から抜粋・編集してお伝えします。

意外!「寝たきり」に直結する「骨折・転倒」を防ぐために超大事なことPhoto: Adobe Stock

要介護になる原因のトップ3に骨折・転倒

厚労省の発表によると、要介護になる原因のトップ3に「骨折・転倒」が入っています。思いがけない骨折や転倒をきっかけに、それまで元気だった人が寝たきりになって、どんどん弱っていったという方が回りにいらっしゃる方も多いのではないでしょうか。

そして、過去に内閣府が60歳以上の人を対象に行った調査によると、直近1年間に自宅内で転倒したことがある人は、9.5%に及ぶそうです。男女別に見ると、男性が6.8%、女性が11.8%。

年齢が高いほど転倒事故の割合が高く、85歳以上では5人に1人の割合になっています。自宅が高齢者にとって実は危険ゾーンであることがよくわかると思います。

家の中が散らかっていると転倒するリスクが高まりますし、それによって寝たきりになることもあります。
高齢の親御さんがお住まいの「実家片づけ」をなるべく早くしたほうがいい、一番の理由です。

家が片づいていれば最期まで自宅で過ごすことも可能

人生の最期を、病院で過ごしたい、施設で過ごしたいという方はほとんどいないでしょう。家族に迷惑をかけないですむなら、なるべく家で過ごしたい方は多いと思います。
片づいていれば、それも可能です。

実際、私は「実家片づけ」をすませていたので、母は最期まで家にいることができました。父が付き添ってはいたものの、看護師さんやドクター、ヘルパーさん、歯医者さん、美容師さんなど、ありとあらゆる方々が訪問してくださり、生活を支えてくださいました。
それについては第7章のP232でも詳しくお伝えしていますが、家が片づいていれば自宅で最期まで過ごすこともできるんです。だから、最初から諦めるのではなく、そういう未来も視野に入れてみてください。

*本記事は、石阪京子さんの最新刊『「介護」「看取り」「相続」の不安が消える 実家片づけ』から、抜粋・編集したものです。