投資家と株式市場の愛憎関係Photo:Michael M. Santiago/gettyimages

 投資家は、この市場が好きか嫌いかを決められないようだ。それは必ずしも悪いことではない。

 S&P500種指数は今週これまでのところ打撃を受けており、3日に2.1%下落した後、4日の取引ではほぼ変わらずで終了した。株価の低迷は米国外にも広がっており、日本の日経平均株価、ストックス欧州600指数、MSCI新興国指数はいずれも、米株安を受けて急落した。

 その理由はあまりはっきりしない。確かに、米供給管理協会(ISM)が発表した8月の製造業購買担当者景況指数(PMI)は予想をやや下回り、それに先立って先週末に発表された中国の景況指数も同様に悪かった。さらに、4日に発表された米雇用動態調査(JOLTS)によると、7月の求人件数も予想に届かなかった。