2024年度地域別最低賃金額改定の目安
中央最低賃金審議会は7月25日、2024年度の最低賃金引き上げ額の目安を50円に決めた。これを受けて各都道府県の地方最低賃金審議会の答申が出そろい、全国平均は1055円となる見通しだ。徳島県など目安から乖離して大幅に引き上げた県もあるのが今年の特徴だ。
約5%の最低賃金の引き上げに対して、一般的には雇用の減少が懸念される。ところが、審議会の公益委員見解では「一部の中小企業・小規模事業者の賃金支払能力の点で厳しいものであると言わざるを得ない」との指摘はあるものの、雇用への懸念は明記されていない。また、最低賃金の引き上げが雇用に与える影響についてのエビデンスに基づき政策決定をするという視点はない。