「歳をとった親が言うことを聞いてくれない」。誰もが一度はこんな経験をしているのではないでしょうか。「親がいつまでも自分のことを若いと思っている」「病院ギライがなおらない」「お酒の量が減らない」などその悩みはさまざまです。親のことを思って言ったのにもかかわらず、いつも喧嘩になってしまうのは、実は伝え方に問題があります。そんな問題を解決すべく、この夏『歳をとった親とうまく話せる言いかえノート』が発刊されます。本記事では書籍の一部を抜粋してお届けします。
親を思って言っているのに伝わらない
親がスマホなどをいじって夜が遅くなっているとき、早く寝てほしいですよね。寝不足は不健康の始まりですし、皆さんの気遣いはごもっともです。
そんなとき、「お母さん、夜遅くまでスマホを見すぎじゃない? 早く寝てよ」という言葉が口から出そうにあります。まさに疲れた様子の親を心配する言葉です。
子どもは心配ですから、不眠の原因を探ろうとします。そして、自分が知っている限りのアドバイスをして、問題解決を図ろうとします。
しかし、老いた親が子どもからのアドバイスを受け入れるかは「それまでの関係性」に依存します。よほどの関係でない限り、こういった言い方は親からすれば「上から目線」に感じられます。
皆さんにはそんなつもりないのにこのように受け止められてしまうのはもったいないですよね。