「歳をとった親が言うことを聞いてくれない」。誰もが一度はこんな経験をしているのではないでしょうか。「親がいつまでも自分のことを若いと思っている」「病院ギライがなおらない」「お酒の量が減らない」などその悩みはさまざまです。親のことを思って言ったのにもかかわらず、いつも喧嘩になってしまうのは、実は伝え方に問題があります。そんな問題を解決すべく、この夏『歳をとった親とうまく話せる言いかえノート』が発刊されます。本記事では書籍の一部を抜粋してお届けします。
老いた親の自尊心を傷つけてしまう一言
老いた親のことを思って、家について話しておきたい。この瞬間は誰にでも訪れます。それは親を思うからこそのことですし、なにかあってからでは遅いわけですから非常にいいことでしょう。
そんなとき、「この家も古いし、不便だよね。もっときれいな家に引っ越さない?」という一言が出てきます。歳をとった親のために、自宅近くへの引っ越しや、二世帯住宅へのリフォーム、同居など可能性はさまざまですが、まずは相談をはじめようとする言葉です。
築100年近い家が多くない現実を踏まえると「親子の思い出の詰まった家」も、いつかは消えてなくなるのが自然なことでしょう。
しかし、この伝え方だと親は反発してしまうこともあるので注意が必要です。