アップル、中国で一段と不利に AIサービス出遅れPhoto:CFOTO/gettyimages

 米アップルが中国のライバル企業からのさらなる圧力に直面している。中国の消費者が「iPhone(アイフォーン)」最新機種の人工知能(AI)サービスを使えない中、中国企業は先進機能を搭載したスマホの販売を伸ばしている。

 アップルは9日のカリフォルニア州でのイベントで「iPhone 16」シリーズを発表し、米国のユーザー向けに音声アシスタント「Siri(シリ)」の改良版などのAI機能「アップルインテリジェンス」を売り込んだ。アップルは、同社にとって米国に次ぐ2番目に大きな市場である中国でAIサービスが利用できる時期については明らかにしなかったが、このシステムは来年、中国語に対応するようになると述べた。

 こうした遅れによりアップルは、華為技術(ファーウェイ)、栄耀(オナー)、広東欧珀移動通信(オッポ)といった中国の携帯電話メーカーなど、AI機能を提供しているライバルに対して不利な立場に置かれている。市場調査会社カウンターポイント・リサーチによれば、中国でのiPhone販売は4四半期連続で減少し、中国のスマホ市場全体での販売動向に比べ低迷している。