夏休み前、6月から7月にかけて行われた四模試での、各校入試志望者数の変動と偏差値の推移を見ながら、2025年入試の人気動向を予想する。今回は男子校を取り上げる。トップ校の序列にも微妙な変化が見られる。(ダイヤモンド社教育情報)
※文中の偏差値は2024年4月現在のもの
最高水準の受験状況が続く2025年中学入試
夏休み前、2025年中学入試に臨む受験生はどのような志望状況となったのか。四模試(サピックス、四谷大塚、日能研、首都圏模試)の前年同期との志望者数の変化から、25年に実施される一般入試の人気を予想する。どの入試が人気を集め、実倍率(合格者数÷受験者数)を上げそうなのか。また、どの入試がより受けやすくなりそうなのか。
四模試の受験者数を見ると、過去最高水準だった24年入試の勢いが25年も継続しそうである。とはいえ、どの入試も受験生が増えるわけではない。難関・上位校は全体的にむしろ微減傾向の学校が多い。
一方で、偏差値(四谷大塚合不合80)で50台から40台にかけての中堅・中位校に勢いが感じられるのもここ数年の流れと同様である。30台になると男子校はさらに少ない。
今回は男子校について見ていこう。最難関校の多くは男女別学校が占めている。学力上位層が多いサピックス在校生の動きが全体の受験傾向にも大きく反映されるため、偏差値の推移も必要に応じて参照する。特にサピックスでは、偏差値が「1」動くことが話題になる。
前年同期の四模試の志望者数合計と比較しながら、24年や23年入試での実倍率も参照して、25年入試の競争状況を考えてみたい。