「昇進試験」で小論文を課す企業がありますが、昇進試験専門の参考書などはほとんどないため、困ることも多いようです。新刊『落とされない小論文 増補改訂版』の著者であり、昇進試験受験者も多く指導する「ウェブ小論文塾」代表の今道琢也氏が、業界を問わず「昇進試験」で頻出するテーマを紹介します。(構成・写真/ダイヤモンド社 今野良介)

「昇進試験の小論文」でよく出るテーマ5選

課長、係長、リーダー職などに昇進する際、小論文試験が課されることがあります。

公務員はもとより、メーカー、金融機関、商社、病院職員などさまざまな業界で取り入れられています。

ところが、昇進試験は専門の塾や参考書などがほとんどないため、不安に思う人が少なくありません。

しかし、対策を立てることは可能です。

昇進試験の小論文には、業界・職位を問わず頻出するテーマがあります。その頻出テーマについて、事前にどのようなことを書いたら良いか準備をしておくのです。

そこで、昇進試験でよく出るテーマ5選を公開します。

① 現在の職場(当社)の課題は何か、その解決にあなたはどう取り組むか
→極めて出題頻度の高いテーマです。過去問題が公開されていない場合でも、「自分の職場(会社)の課題と、そのことに今後どう取り組むかについて」という点は事前に必ず自分なりの考えをまとめておきましょう。

② 昇進後、人材の育成についてどう取り組むか
→昇進すれば、部下を持つことになりますから、これも頻出度が高いです。部下や後輩をどのように育成するか、具体的な方策を考えておきましょう。

③ 職場の活性化策について
→出題によって「職場のモチベーションアップにどう取り組むか」「チャレンジ精神をどう高めるか」など聞き方はいろいろありますが、要は職場のメンバーが前向きに仕事に取り組めるようにするための方策です。具体的な取り組みを考えておきましょう。

④ コンプライアンス意識の向上にどう取り組むか
→管理職として当然考えておかなければいけないテーマです。「職場でコンプライアンスに関する研修を行う」など、取り組みの材料を考えておきましょう。

⑤ 管理職に求められる資質・能力とは何か。またそれをどのように高めていくか
→管理職は、一般職よりも高い職位にありますから、求められる資質・能力が違ってきます。管理職に求められるものは何かを考え、まとめておきましょう。

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以上のように、よく出るテーマについて、どのようなことが書けるのか事前に材料を持っておくことで、本番では余裕を持って対処することができます。

『落とされない小論文 増補改訂版』では、昇進試験対策においても、即効性のあるスキルと知識を網羅的に掲載しています。